2秒 vs 15秒:Codex・Claude Code・Grok、通常セッションの最適モデルを実測で選ぶ
CodexのGPT-5.6 Terra High、Claude CodeのSonnet 5 High、Grok 4.5 Highを、第三者実測のタスク単価・知能指標・応答開始時間で比較。通常セッションと難問での切り替え基準を整理します。
こんにちは。夕立の音で手が止まりがちなこの時期、AI の返事を待つ十数秒くらいは、せめて短くしたいところですね。
私が毎日開きっぱなしにする通常セッションの既定を一つ選ぶなら、GPT-5.6 Terra High を置きます。最初の返事が約2秒で出て、同じ第三者ベンチでの1課題あたりの費用も低いからです。答えの質を優先して待てるときは Grok 4.5 High、設計や難問だけは GPT-5.6 Sol High へ上げます。Claude Sonnet 5 High は、参照したページに知能指標が無かったので、勝ち負けはつけずに条件だけを並べます。
ここで比べているのは Codex・Claude Code・Grok という道具そのものではなく、その中で選ぶモデルと effort(どれだけ考えてから答えるかの設定)です。出力単価が安い Grok に目が行きがちですが、返事を書き始めるまで待たされると、往復の多い普段使いでは印象がかなり変わります。表示単価が安いことと、通常セッションで気持ちよく進むことは同じではない、というのがこの記事の中心です。関連して、同じ Claude の中での料金と賢さの差は Claude Fable 5 vs Sonnet 5:料金5倍・知能+7点の実測使い分けガイド にまとめています。
通常はTerra High、待てる品質枠はGrok High
作業の性質ごとに、置くモデルを3段に分けました。
| 作業の性質 | 置くモデル | 判断理由 |
|---|---|---|
| 調査、既存コードの修正、会話しながら進める実装 | GPT-5.6 Terra High | 最初の返答が約2秒で、同一ベンチのタスク単価も低い |
| 少し重いレビュー、答えの質を優先する相談 | Grok 4.5 High | 知能指標はTerra Highより高いが、返答開始まで約15秒待つ |
| 設計、複数の制約が絡む難問、失敗コストが高い判断 | GPT-5.6 Sol High | さらに高い知能指標を狙う代わりに、単価と待ち時間を受け入れる |
これは「Terra が常に一番賢い」という話ではありません。普段のセッションでは、返事のたびに10秒以上待つ負担が少しずつ積み上がります。最初の一言が早く、途中で考え直しても待ちのストレスが小さいことが、普段使いでは数字以上に効いてきます。
4つの設定を、同じ第三者ページの数字で並べる
比べた条件は下の表のとおりです。Intelligence Index(複数の試験をまとめた総合点)と Cost per Intelligence Index Task(その試験1課題を解くのにかかった費用。以下「タスク単価」)は、Artificial Analysis(AI モデルを同じ試験で採点して公開しているサイト)が独自に測っている指標です。提供元の公式な性能保証でも、あらゆる開発作業での成功率でもありません。
| 通常セッションの候補 | Intelligence Index | タスク単価 | 出力速度 | 最初の返答まで | 入力 / 出力単価 |
|---|---|---|---|---|---|
| GPT-5.6 Terra High(Codex候補) | 48.95 | $0.236 | 121.5 t/s | 2.07秒 | $2.50 / $15.00 |
| Grok 4.5 High(xAI候補) | 53.83 | $0.311 | 119.3 t/s | 14.55秒 | $2.00 / $6.00 |
| Claude Sonnet 5 High(Claude Code候補) | N/A | N/A | 71.4 t/s | 13.82秒 | $2.00 / $10.00 |
| GPT-5.6 Sol High(昇格候補) | 55.87 | $0.453 | 73.0 t/s | 7.00秒 | $5.00 / $30.00 |
Claude Sonnet 5 High は、保存した Artificial Analysis のページで Intelligence Index とタスク単価が N/A でした。なので、Terra や Grok より上か下かは、この記事の数字からは言えません。比較では、この空欄を都合よく埋めないことが大切です。
出力単価が安いGrokを一番手にしない理由は「合計」と「待ち」
Grok 4.5 High の出力単価は100万トークン(トークンは AI が文章を数える単位)あたり$6で、Terra High の$15より安く見えます。ここだけ見れば、Grok に寄せたくなるところです。
ところが同じ Artificial Analysis のページでタスク単価を見ると、Grok High が$0.311、Terra High が$0.236でした。1トークンあたりが安くても、仕事を終えるまでに使う量が多ければ、合計では逆転します。
もう一つが待ち時間です。最初の返答まで、Terra High は2.07秒、Grok High は14.55秒かかります。書き始めてからの速度はどちらも約120 t/s で近いので、体感の差はほぼ「書き始める前の待ち」から来ています。
それでも Grok High が向く場面はあります。待ち時間を受け入れてでも、同じ第三者指標で48.95対53.83の上積みを取りたいときです。コードの方針を一度しっかり考えさせたい、レビューの一発目を重くしたい、といった使い方なら候補に入ります。往復を何十回も重ねる通常セッションとは、少し性格が違うんですよね。
迷うとしたら、この約15秒をどう受け止めるか、だと思います。返事を待つ間に別の確認へ移れる作業なら品質の上積みを取りやすく、画面を見ながら次々に質問を返す作業なら Terra High の軽さが効きます。
Claude CodeのSonnet Highは、空欄を含めて判断する
Claude Sonnet 5 High の条件は、入力$2・出力$10、出力速度71.4 t/s、最初の返答まで13.82秒でした。待ち時間は Terra High より長く、Grok High に近い位置です。
ただ、このページでは知能指標とタスク単価が出ていません。数字が無いのに「Terra より安い」「Grok より弱い」と決めるのは誤りです。それに Sonnet High を使い続ける価値は、モデル自体の品質だけでなく、Claude Code の作業の流れや、既存のスキル、プロジェクトへの慣れとも結びついています。
乗り換えを考えるなら、まず普段の小さな修正を Terra High で回し、同じ作業を Sonnet High と数回ずつ比べるのが確実です。見るのは請求額だけではありません。最初の回答までの待ち時間、やり直しの回数、ツール呼び出しの回数、最後に人が直した量を並べてみると、自分の仕事に合う差が見えてきます。
Sol Highへ上げる合図は「難しいから」より「失敗が高いから」
Terra High で十分に進んでいるなら、最初から Sol High へ上げる必要はありません。Sol High は Intelligence Index が55.87と高い一方、タスク単価は$0.453で、Terra High の約1.9倍です。普段の往復に使うには少し重くなります。
私なら、次のどれかが起きたときだけ Sol High へ上げます。
- 要件の解釈が複数に割れ、実装前に設計を固めたい。
- 変更範囲が広く、間違えるとデータや認証、公開機能に影響する。
- 同じ修正を二度試しても原因が見えず、手戻りが増え始めた。
これはモデルの格付けではなく、失敗の兆しを切り替えの合図にする使い方です。ふだんは Terra High でテンポよく進め、必要なときだけ Grok High や Sol High へ上げるほうが、毎日の作業は気持ちよく回ります。
数字の出どころと、この表で言えないこと
確認日: 2026-07-13
整理日: 2026-07-13
数字はすべて、保存した Artificial Analysis のモデルページを見てまとめたものです。各ページの Intelligence Index、Cost per Intelligence Index Task、Output Speed、TTFT(最初の返答が出るまでの時間)、入力・出力単価を、同じ表に書き写しました。ページの計測値は更新されるので、後で同じ URL を開くと数字が変わっている可能性があります。
入力・出力単価は API(プログラムから AI を呼ぶ窓口)のトークン価格で、タスク単価はベンチマーク内の加重平均です。短い質問を一回投げたときの請求額と、そのまま一致するわけではありません。また、各社の公式ベンチマークではなく、同じ第三者ページで確認できた値どうしを比べています。
自分の通常セッションで採用するなら、同じ作業を各モデルに数回ずつ頼み、待ち時間、手戻り、ツール呼び出し、最後に自分が直した量を記録してみてください。その結果がこの記事の表と違っても、不思議ではありません。この表だけから、個別の業務での賢さの差までは読み取れないからです。表は決定の代わりではなく、試す順番を決めるための地図だと思っています。
出典:
- GPT-5.6 Terra High — Artificial Analysis
- Grok 4.5 High — Artificial Analysis
- Claude Sonnet 5 High — Artificial Analysis
- GPT-5.6 Sol High — Artificial Analysis
GPT-5.6 の中で effort をどう切り替えるかは、GPT-5.6のeffort、maxにすると何倍遅い?実測で見る使い分けと、GPT-5.6 Sol×Terra、コスパ最強のEffort組み合わせは?実測で検証で掘り下げています。Claude Code 側の effort 設定は、Claude Sonnet 5、effort全部highは損?1M CTX無料化の中身も参考にしてください。
この記事を書いた人
HW系エンジニアとして20年以上、10,000件を超える顧客訪問と2,000件を超える単独ソリューション実績。AIツールを使った個人開発やIoT農園など、Raspberry Piを使ったオートメーション化なども実践中です!エンジニア専門結婚相談所も運営中、ClaudeCodeで解決できない心の課題も解決いたします!
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