RTX 4070 TiとOllama v0.20.0でGemma 4 E4Bを実機検証。24問218点のS評価、論理・コード満点、OCRはQwen3-VL 8Bと比較して速度優位を確認。
TL;DR: 今回の比較では、勝ち負けより用途差で見るほうが実務判断しやすい、というのが結論です。
📋 この記事で使用したテスト問題(全24問)は LLM 24問テストスイート で確認できます。
「公式ベンチマークは強い。で、自分のRTX 4070 Ti + Ollamaで本当に動くのか?」
ここが一番知りたいところだと思います。私もそこを疑ってから触りました。結論から言うと、Gemma 4 E4BはRTX 4070 Ti + Ollama v0.20.0でしっかり動き、24問218点・ランクSでした。しかも、論理・コード系はかなり安定して強く、OCRは専用モデルに精度で劣るものの速度でかなり勝負できる、という実測になりました。
ただし、万能ではありません。Ollama v0.20.0へのアップグレードは実質必須ですし、OCRは「何でも読める」タイプではないです。そこも含めて、実務で判断しやすい粒度で書きます。
今回の検証で見えたのは、次の3点です。
つまり、Gemma 4 E4Bは「とりあえず動いた」モデルではなく、実際に仕事の補助に入れられる土俵に来たモデルです。
ただし、向いているのはこういう人です。
逆に、
には、まだ少し荒いです。
今回の前提はシンプルです。
ここで大事なのは、公式情報の読み替えではなく、自分の手元の環境でどう振る舞うかです。
ベンチマーク上は強く見えても、実機では以下が崩れます。
特にローカルLLMは、「動作した」だけでは評価にならないのが厄介です。遅すぎれば使いませんし、OCRで詰まれば結局別モデルを呼ぶことになります。
今回の24問採点では、単純な正答率以上に、得点の取りこぼし方が少ないのが印象的でした。
| カテゴリ | スコア | 正答率 |
|---|---|---|
| A: 意地悪・引っかけ | 43/60 | 71.7% |
| B: 論理・推論 | 60/60 | 100% |
| C: コーディング | 60/60 | 100% |
| D: 日本語力 | 55/60 | 91.7% |
| 合計 | 218/240 | 90.8% ランクS |
ここで面白かったのが、性格診断の出方です。私はこのモデルを見て、かなり早い段階で**「論理の鬼・物語作家型」**だなと感じました。
数字や条件分岐を追うのは得意。しかも、ただ固いだけではなく、文脈をつないで"読める文章"にする力がある。理詰めで崩れないのに、説明が乾きすぎない。ここはGemma 4 E4Bの個性として面白いところでした。
読みどころとして残しておきたいのが、**医者の問題(A6)**です。
正解は「担当医が母親(女性)」という性別バイアスを問う問題ですが、Gemma 4 E4Bは「担当医は隠れた実の父親で、事故の父親は養父」という物語を構築しました。性別バイアスを超えてドラマを作り始めた。0点ですが、この出力傾向は記事の読みどころです。
一方、B6(12コイン問題)では4枚vs4枚の初手から全シナリオを完全展開。Nemotron 9Bが途中で切れた難問を完全解法しています。
C6(正規表現の非マッチ問題)では「5番・6番」の2つを正確に答えました。Nemotron 9Bは5番のみ(6番を見落とし)だったので、ここはGemma 4が勝った問題です。
D1(敬語の間違い探し)では「ご説明させていただく」の二重敬語を正確に指摘。Nemotronが0点だったのと対照的でした。
Gemma 4 E4Bは、少なくとも今回の検証では、崩れ方が少なかったです。だからこそ218点という数字が単なる見栄えではなく、実際の安定感に裏打ちされていると感じました。
OCR比較は、結論がはっきりしました。
| サンプル | Gemma4 E4B | Qwen3-VL 8B | 評価 |
|---|---|---|---|
| JP税務書類 | 17.1秒 | 185.3秒 | Qwen3-VL優(詳細フィールド) |
| EN論文 | 16.9秒 | 推定80秒 | 両モデル良好 |
| 手書き実画像 | 11.1秒 | 80.8秒 | Qwen3-VL優(内容量) |
| 手書き合成 | 4.8秒 | 12.8秒 | 両モデルほぼ同等 |
OCRは「読めるかどうか」だけで見がちですが、実務では「精度」と「何枚処理しても待てる速さ」の2軸が効きます。Gemma 4 E4Bは**"精度トップではないが、軽快に回せる実用枠"**です。
**Qwen2.5-VLのクラッシュ問題(M-RoPEバグ)**についても触れておきます。
Ollama 0.17.4でQwen2.5-VL 7Bの画像推論が llama runner terminated exit status 2 でクラッシュします。根本原因はllama.cppのM-RoPE KVキャッシュ処理バグで、llama.cpp upstreamが「修正予定なし(closed: not planned)」でクローズ済みです(GitHub llama.cpp #17930)。解決策はQwen3-VL 8Bへの切替です。
ローカル運用では、精度が少し高いだけでは足りません。途中で落ちないこと、再現性があること、長時間回せることがかなり重要です。
今回の検証で強く感じたのは、Ollama v0.20.0へのアップグレードはほぼ前提ということです。
古い環境のまま触ると、モデルの良し悪し以前に読み込みでつまずいたり挙動が安定しないことがあります。
ollama --version # バージョン確認
# v0.20.0以上を確認してから:
ollama pull gemma4:e4b
ollama run gemma4:e4b
Gemma 4 E4Bを評価するなら、モデル単体ではなく実行基盤も含めて評価する必要があります。
ベンチの数字だけでも、OCRの一発比較だけでも足りません。24問採点・出力傾向・OCR比較の3軸で見ると、ようやく「向く場面」「向かない場面」が見えてきます。
次にやるべきことは単純で、
ollama --version で確認できます。gemma4はv0.20.0以降が必要です。
まずE4Bです。9.6GBなのでRTX 4070 Ti(12GB VRAM)でもロードできます。26B A4Bは推論時4Bアクティブとはいえ、モデルのロードにより多くのVRAMが必要です。
大量PDFバッチや印刷物重視ならmarker-pdf、手書きメモや日英混在文書ならQwen3-VL 8Bが今のところ上です。Gemma 4 E4Bは速度優先の場面で選択肢に入ります。
K.Hirano — HW系エンジニア歴20年超、2000件超の単独SOL業務を走り続けてきた40代。AI・ガジェット・サウナ・釣り(ボート免許あり)・キノコ栽培(スローで面白くないライブ配信中)。「本当のところはどうなんだろう」が口癖。META-MARKをAI駆動で一人で開発・運営しています。
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