Bronze認証のefficiency_scoreはGoldより約60%低い。ATX 3.0対応かどうかでRTX 5000系の安定性も変わる。PSU選びで本当に大事な3点を数字で解説します。
結論から言います。電源ユニット(PSU)は、後回しにしていいパーツじゃない。
むしろ一番最初に予算を確保すべきパーツだと思っています。
この記事の結論(2026年2月時点)
- 最低ライン: 80+ Gold・フルモジュラー
- RTX 5000系を使うなら: ATX 3.0対応必須
- 安い電源の何が問題か: 数字で見えている
META-MARKのefficiency_scoreで比較すると、認証グレード別の差がはっきり出ます。
| 製品 | 認証 | efficiency_score |
|---|---|---|
| Corsair CV550(非モジュラー) | 80+ Bronze | 38.2 |
| Seasonic FOCUS GX-550 | 80+ Gold | 61.8 |
| be quiet! Straight Power 12 650W | 80+ Platinum | 73.5 |
Bronze と Gold の差が約60%。これを「誤差」と呼ぶのは難しい。
効率が低いということは、同じ出力を得るために余計な電力を消費するということです。1,000時間使うと、その差は積み重なります。電気代として。熱として。そしてパーツへのストレスとして。
「Bronze でも動く」は正しい。でも「Bronze でいい」かどうかは、別の話です。
RTX 5080・5090 のような最新GPUは、PCIe 5.0電源コネクター(16ピン)に対応しています。ATX 3.0 はそれをネイティブサポートしている規格です。
ATX 2.x の電源でも変換アダプターで使えますが、ケーブルの取り回しが増えて整線が難しくなる。アダプター接触不良によるトラブルも、完全にゼロとは言い切れません。
ATX 3.0 対応の選択肢:
RTX 5000系を搭載するなら、ATX 3.0 対応を選ぶのが素直な選択です。
GPU の推奨電源を起点にする方法が、実務的に一番シンプルです。
| GPU | 推奨電源 | 目安PSU容量 |
|---|---|---|
| RTX 5080 | 750W | 850W以上 |
| RTX 5090 | 950W | 1,000W以上 |
| RTX 5070 Ti | 700W | 800W以上 |
「GPU推奨電源 + CPUのTDP + 100W(マージン)」で計算すると、大抵のケースはカバーできます。構成シミュレーターで全パーツを入れると、より正確な必要容量が確認できます。
フルモジュラーは「使うケーブルだけ接続できる」という整線の話が多いですが、もうひとつ重要な理由があります。
長期使用でケーブルの劣化が起きたとき、ケーブルだけ交換できる。
非モジュラーだと、ケーブルが一体化しているためPSU本体ごと交換する必要が出てくる場面があります。フルモジュラーは初期コストが少し上がりますが、5〜7年のスパンで考えると維持しやすい。
予算が限られていれば、Bronze・非モジュラーで揃えることはある。それを否定するつもりはありません。
ただ、PSUランキングを見ると、Gold・フルモジュラーとBronze・非モジュラーの価格差は、思っているほど大きくない場合が多い。「安い電源を買って後から後悔する」より「少し出して長く使える電源を選ぶ」方が、結果として安くつくことがある。これが正直な結論です。
電源は、壊れて初めてその存在に気づくパーツです。静かに、地味に、全体を支えている。それだけは確かだ。
650Wと750W、どちらを選ぶべきか?
ミドルレンジGPU(RTX 5070 Tiまで)なら650W・Gold・フルモジュラーが無難なラインです。RTX 5080以上を搭載するなら750W以上を選んでください。電源に関しては「余裕があるほうを買う」は正しい判断です。
Bronze認証の電源は本当に危ないのか?
「危ない」より「効率が低くてコスパが悪い」が正確な表現です。品質の低いBronze電源は問題が起きやすいのも事実ですが、信頼性の高いメーカーのBronze製品は普通に使えます。問題は「Bronze認証 = 安いメーカー」になりがちなことです。
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