Intel Core i7-14700K
発売日: 2023-10-17
CPUコアスペック
| コア数 | 20 |
| スレッド数 | 28 |
| ベースクロック | 3.40GHz |
| ブーストクロック | 5.60GHz |
| TDP | 125W |
| ソケット | LGA1700 |
| アーキテクチャ | Raptor Lake Refresh |
| プロセスノード | Intel 7 |
キャッシュ・メモリ
| L2キャッシュ | 28MB |
| L3キャッシュ | 33MB |
| 最大メモリ | 192GB |
| メモリタイプ | DDR4-3200, DDR5-5600 |
| メモリチャネル | 2 |
ベンチマーク
| Cinebench R23 シングル | 2,300 |
| Cinebench R23 マルチ | 34,000 |
| Geekbench 6 シングル | 3,050 |
| Geekbench 6 マルチ | 19,500 |
| PassMark | 54,938 |
プラットフォーム
| PCIeバージョン | 5.0 |
| PCIeレーン数 | 20 |
| 内蔵GPU | あり |
1. 製品概要
Intel Core i7-14700Kは、2023年10月に発売されたIntel第14世代Coreプロセッサー「Raptor Lake Refresh」シリーズのハイエンドモデルです。Core i9とCore i5の中間に位置する「メインストリームの最上位」として、ゲーマーからクリエイターまで幅広いパワーユーザーをターゲットにしています。
前世代のi7-13700Kと比較すると、Eコア(Efficiency Core)が8個から12個へと4個増加し、合計20コア28スレッドという構成に進化。L3キャッシュも30MBから33MBへ増量され、マルチスレッド性能が大幅に向上しています。競合であるAMD Ryzen 7000シリーズとの対抗として、シングルスレッド性能とマルチスレッド性能の両立を図った製品と言えるでしょう。
2. 主な特徴
ハイブリッドアーキテクチャの進化 Raptor Lake RefreshはIntel 7プロセスノードを採用し、高性能Pコア(Performance Core)と高効率Eコアの組み合わせによるハイブリッド設計を継承。i7-14700KはPコア8個に加え、Eコア12個を搭載し、合計20コア28スレッドを実現しました。前世代比でEコアが50%増加したことにより、バックグラウンド処理や並列作業時の余裕が大幅に向上しています。
クロックと電力効率のバランス 最大ブーストクロックは5.6GHz(Pコア)を記録し、ゲーミングなどシングルスレッド重視の作業において高い応答性を確保。TDPは125W(ベースパワー)ですが、最大ターボパワーは253Wに達します。MetaScoreの電力効率スコア87.7/100は、前世代より微細な電力管理が施され、同等性能での消費電力を抑えたことを示しています。
拡張性と互換性 LGA1700ソケットを採用し、Intel 600/700シリーズチップセットのマザーボードに対応(BIOS更新が必要な場合あり)。最大192GBのDDR4/DDR5メモリをサポートし、PCIe 5.0にも対応。内蔵GPU(Intel UHD Graphics 770)を搭載しており、ディスクリートGPUなしでも動作確認や軽作業が可能です。
3. 用途別評価
ゲーミング:★★★★☆ Geekbench 6シングルスコア3050点、Cinebench R23シングルスコア2300点という高いシングルスレッド性能により、240Hz以上の高リフレッシュレートゲーミングや競技性の高いFPSタイトルで優れたパフォーマンスを発揮。MetaScore性能スコア79.1/100は、現行ゲーミングCPUの中でもトップクラスの性能を示しています。
クリエイティブ作業:★★★★★ Cinebench R23マルチスコア34000点は、4K/8K動画編集(Adobe Premiere Pro、DaVinci Resolve)や3Dレンダリング(Blender、Cinema 4D)において、スムーズなタイムライン操作と高速なエンコードを実現。20コアによる並列処理能力は、プロフェッショナルワークにも十分対応できるレベルです。
プログラミング・開発:★★★★☆ 大規模プロジェクトのコンパイルやビルド作業において、28スレッドを活用した並列コンパイルにより開発効率を向上。コンテナ開発や複数環境でのテスト実行時にも余裕のある処理能力を発揮します。
一般用途・コスパ:★★★★☆ MetaScoreコスパスコア82.0/100は、ハイエンドCPUとしてバランスの取れた価格設定を反映。内蔵GPUを活かした省電力運転時には、電力効率スコア87.7/100を活かした静かな動作も可能です。
4. ベンチマーク解説
Cinebench R23:シングル2300/マルチ34000 シングルスレッド2300点は、現行デスクトップCPUの中でもトップ3に入る高性能を示唆。マルチスレッド34000点は、前世代i7-13700K(約30000点)に比べ約13%の向上となり、競合のAMD Ryzen 9 7900X(約29000点)を上回る数値です。実用的には、4K動画のエフェクト適用や複雑なシミュレーション計算での待ち時間短縮に直結します。
Geekbench 6:シングル3050/マルチ19500 クロスプラットフォームで比較可能なこのスコアは、日常アプリケーションやオフィス作業の応答性の高さを示しています。PassMarkスコア54938は、総合的なシステム性能として非常に高く、ハイエンドワークステーションとしての利用も視野に入るレベルです。
5. こんな人におすすめ
4K/8K動画編集を行うクリエイター Premiere ProやAfter Effectsでのタイムライン操作、DaVinci Resolveでのカラーグレーディング時のプレビュー滑らかさ、エンコード速度においてプロフェッショナルレベルの性能を求める方。
240Hz以上の高リフレッシュレートゲーミングを追求するゲーマー 競技FPSやアクションゲームで、GPU(RTX 4080/4090クラス)の性能を最大限引き出し、低遅延・高FPSを実現したい方。シングルスレッド性能の高さがフレームレートの安定性に貢献します。
ゲーム配信者・ストリーマー ゲーム実行しながらの高品質エンコード(x264 slow設定など)、Discord/ブラウザなどの並列動作をストレスなく行いたい方。20コア28スレッドの余裕あるリソース管理が魅力です。
Unreal EngineやUnityでの大規模開発者 ライティングビルドやシェーダーコンパイルが頻発する大規模プロジェクトにおいて、コンパイル待ち時間を短縮し、開発効率を重視する方。
6. よくある質問
対応マザーボードは? LGA1700ソケットを採用したIntel 600シリーズ(Z690、B660、H670など)および700シリーズ(Z790、B760など)に対応します。ただし、600シリーズの一部マザーボードではBIOS更新が必要な場合があるため、購入前にメーカーサイトで対応状況を確認してください。オーバークロックを考慮する場合はZ790/Z690チップセット、標準使用であればB760でも十分です。
推奨メモリ構成は? 公式にはDDR5-5600/DDR4-3200まで対応。現状の価格と性能バランスから、DDR5-6000~6400クラスの32GB(16GB×2)または64GB(32GB×2)が推奨です。デュアルチャネル構成は必須で、クリエイティブ作業では64GB以上の搭載を検討してください。DDR4マザーボードを使用する場合は、DDR4-3600以上の低遅延メモリがベストバランスです。
オーバークロックの余地は? 「K」サフィックスが付くアンロックモデルのため、倍率変更によるオーバークロックが可能です。ただし、最大ブーストクロック5.6GHzは既に高く、オーバークロックには高品質な360mm AIO水冷またはカスタム水冷が推奨されます。IntelのExtreme Tuning Utility(XTU)やBIOS設定による簡易オーバークロックもサポートされています。
競合製品との選び分けは? AMD Ryzen 7 7800X3Dとの比較が多いですが、純粋なゲーミングのみを目的とする場合は7800X3D(3D V-Cache搭載)が有利な場面もあります。しかし、i7-14700Kはマルチスレッド性能(Cinebench R23マルチ34000対約19000)で大幅に勝っており、配信・編集・開発など並列処理を含む利用では明確に優位です。同世代のi9-14900Kと比較すると、コア数の差(24対20)はあるものの、実用性能差は10%未満で価格差を考えるとi7-14700Kのコスパ(82.0/100)が優秀です。i5-14600Kとの違いはEコア数(8対12)とキャッシュ量であり、本格的なクリエイティブ作業ではi7-14700Kを選択すべきでしょう。